
ベタってどんな魚?
ベタはとても鮮やかな色のヒレが特徴の淡水魚です。飼育が容易なので、世界中のアクアリストの間で人気があります。
原産は東南アジア。タイのメコン川流域の小川、水田、沼などに生息しています。
田んぼや沼にはたくさんの植物があり、多くの腐植酸を含んでいます。水流はまったくないか、あっても非常にゆっくりしたものです。
このような環境では水中に溶解している酸素量が少ないため、ベタはラビリンス器官という特殊な器官を発達させました。これによって、水面から顔を出して空気呼吸ができるのです。
ベタを飼育すると、ときどき水面で呼吸する姿を観察することができるでしょう。
ベタは別名「闘魚」ともいわれ、かなり激しい気性をもっています。オス同士はヒレを大きく広げて威嚇し合います。
大きさは最大で7cm程度。寿命は3年から5年ほどです。非常に良好な飼育環境では8年からそれ以上生きることもあります。
ベタの水槽
野生のベタが生息している沼や水田にはとても多くの植生があります。水槽でも多くの水草や流木をセットしてあげるとベタにとって快適になるでしょう。
ベタの特徴はなんといっても美しい色なので、水槽のレイアウトもベタが映えるようにするのがオススメ。
明るい緑色の水草を背景すると、ベタの赤色や青色のヒレはとても鮮やかに強調されます。色合いを計算した水槽デザインも楽しいですね。
底は砂もしくは砂利で可です。
空気呼吸ができるベタにはエアレーションは必要ありません。空気呼吸ができるように、水面と水槽の蓋の間にスペースがあるようにしてください。
PHは6.5から7.5。水温は25度から28度を維持します。30cm以上の水槽で飼育すると水質が安定するので水換え頻度も少なくて世話がラクになります。
水換えの頻度は2週間に1回程度で問題ないはずです。水質が悪化するようであればもう少しこまめに換水する必要があるかもしれません。
ベタの餌
ベタは高タンパク質な食事を必要とします。ベタ専用の人工飼料が販売されているので、それを利用するのが簡単です。
沈んだ餌はあまり食べないので、浮上性の顆粒タイプのものがベストです。
ベタの混泳
ベタは気性が粗いのであまり混泳には向いていません。同種でもオス同士は闘ってしまうので、混泳するなら同種のメスがパートナーになるでしょう。
ベタの病気
ベタは頑丈な体をもっていて、あまり病気になりません。ただ、あまり小型の水槽で飼育するとストレスで病気に弱くなることがあります。ヒレが裂けてくるようであれば、要注意。もうすこし大きな水槽に移してあげたほうがいいかもしれません。
一度病気になると回復が難しいタイプの種なので、病気をさせないように水槽を管理してあげましょう。
ベタの繁殖
ベタの繁殖は比較的簡単です。ペアリングさえうまくいけば、家庭用水槽で問題なく産卵してくれます。
ベタは「バブルネスト(泡巣)」をつくってそこで卵を孵化させるという、ちょっと変わったタイプの繁殖をおこないます。
ベタのオスは泡をたくさん出して、水面に泡の巣をつくります。その泡巣にの中に卵を設置して孵化を待ちます。オスはその間、新鮮な水をヒレで送って面倒をみてくれます。
繁殖をさせようとする場合は、ベタが泡巣をつくりやすいように、浮草を多く入れてあげるとよいでしょう。