
タイガープレコってどんな魚?
タイガープレコは南米原産の小型プレコの一種で、全体を覆っている茶色の縞模様が虎に似ているから「タイガープレコ」と命名されました。
餌を食べる姿がかわいらしく、温和な性格で丈夫なので世界中のアクアリストに人気があります。
野生のタイガープレコは、南アメリカ、ブラジルのトカンチンス川、シングー川下流域に生息しています。大きさは最大でも14cm程度で、寿命は8年ほどになります。
※写真(Gabriel Lelis Togni [CC BY 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by/3.0)], via Wikimedia Commons)
タイガープレコの水槽
生のタイガープレコが生息しているトカンチンス川とシングー川は、比較的水流が速く、植物はそれほど多くはありません。岩石と流木が多いのでそれを水槽で再現してあげるといいでしょう。
タイガープレコは穴に隠れているのが大好きなので、そのような場所をレイアウトしてあげます。複数匹飼育するときは、隠れ家が全員に行き渡るようにしてあげましょう。
水流が強く、水中の酸素レベルが高いので、強めのエアレーションと強力なろ過システムで強い水流を再現するのが理想です。
pHは5.8から7.0、水温は23度から27度くらいを維持します。
タイガープレコの餌
野生のタイガープレコは雑食性で、藻類、昆虫、甲殻類などなんでも食べます。
水槽でタイガープレコを飼育する場合は、プレコ用の人工飼料タブレットを使用するのが一般的です。水槽面の藻をかじって食べますが、それだけでは栄養が偏ってしまいます。
ときどき野菜類や果実を与えてみるのもよいでしょう。彼らが吸盤状の口で野菜をかじる姿はなかなかユニークで楽しめます。(※トマトやオレンジのような酸性の食品はあたえないようにしてください)
タイガープレコとその近縁であるペルコティア系の品種は、餌にたいして慎重な個体が多くみられます。彼らははじめての餌に対してとにかく警戒心が強く、餌になれるまで時間がかかることがあります。
餌の食べがよくないときは、夜間に給餌するのも手です。プレコは夜行性なので、夜に活性があがります。
一度餌になれると、かなりの大食漢ぶりを発揮します。水質を悪化させないように適切な量の給餌を心がけましょう。
タイガープレコの混泳
タイガープレコは多くの魚と混泳可能です。もともとが温和な性格で、しかも多くの時間を底の隠れ場所にいるので、他の魚とトラブルになりにくいのです。
ただし、縄張りをもつのである程度のスペースは必要です。特に同種を複数匹飼育するときには、十分な隠れ場所と広さを確保したほうが水槽内が平和になります。
タイガープレコは混泳向きではあるのですが、さすがに大型のシクリッドや古代魚との混泳はやめておきましょう。また、大型プレコ種との混泳も一方的に攻撃を受けてしまう場合があるので避けたほうが無難です。
タイガープレコの繁殖
プレコ全般にいえることですが、家庭での繁殖は非常に難しいです。野生では洞窟の中の平らな面で産卵することが確認されていますが、飼育環境下ではあまり報告例がありません。
タイガープレコの病気
プレコはどちらかというと水質悪化よりも過密飼育によるストレスに弱い魚です。プライベート空間がないと病気にかかりやすくなります。皮膚病、ポップアイなどがみられます。